01 新卒採用の全体像 | 優秀層獲得のための新卒採用マニュアル徹底解説シリーズ

  • 公開 2026/01/26

優秀層獲得のための新卒採用マニュアル徹底解説シリーズは、当サイトで公開している「優秀層獲得のための新卒採用マニュアル」を1章ごとに分割し、補足解説するものになります。

マニュアル自体はこちらから、個人情報の入力なし・無料でダウンロードできますので、ぜひこちらの記事と併せてご覧いただけますと幸いです。

<目次>

新卒採用の目的

そもそも、中途採用や他の手段ではなく、「新卒採用」でなければならない理由とはなんでしょうか?

  • 労働力の担保

  • 組織の年齢構成の整備

  • 組織文化の浸透・継承

  • 既存組織への刺激

  • 将来のリーダー・幹部候補を採用するため

意見としては、こうした声が挙がることが多いでしょう。
私は新卒採用の目的を考えるときに、新卒採用、あるいは新たに社会人となる人たちの独自性に注目する必要があると考えています。その独自性とは、①若い ②どの文化にも染まっていない ③潜在的な能力を秘めているの3点です。

極々当たり前のことのように思えますが、前述の新卒採用でないといけない理由と併せて考えると、どうでしょうか。
新卒採用を労働力の担保としてしか見ていなかったり、若いという特徴はありつつも年齢構成の調整としか見ていなかったりするのは、優秀な学生を採用する理由としてはやや短絡的ですし、ハードルが高く、時間もかかる新卒採用はあまり適していません。

新卒採用という独自性を踏まえて、新卒採用を経営戦略とみなし、新卒採用でしか成し遂げられないことが目的になっている状態が望ましく思えます。

採用すべき人材とは

このマニュアル自体も「優秀層獲得のための」と銘打っていますが、「優秀層」というのは非常に抽象的な言葉です。
無理やり定義するなら「需要の大きい学生( ≒ 上位校・理系・海外経験・体育会...etc)」という形になるでしょう。

でも実際には、「将来自社を背負ってくれるような人材」が採用すべき人材であり、そのような意味では、優秀層の定義は企業によって異なるというのが自然です。

採用担当・人事担当者が一番最初に行うべき新卒採用の仕事はこの「採用すべき人材」を明確にすることです。
ペルソナを作るでもいいし、GP分析等で自社社員を分析するなどでも手法は問いません。
そもそも企業によって答えが異なるので正解となる方法はありません。一方で、アンチパターンは存在するのでその点は把握しておきたいところです。

企業によって採用すべき人材は異なるとはいえ、将来のコア人材を採用しようとすると、どの企業も母集団形成時点でのターゲットは似たり寄ったりになっていきます。

というのも、新卒採用における学生のカテゴライズは限定的にしか行えず(情報が学歴・専攻・語学力・課外活動での所属くらいしかない)、母集団形成段階では詳細なターゲティングはできないためです。要するに、ざっくり良さそうな学生を集めて、その後の選考で判断するしかないのです。採用すべき人材を企業として言語化し、共通認識を持つのは選考プロセス全体を見ると大切ではあるものの、母集団形成段階では部分的にしか活用できないことを理解しておきましょう。

母集団形成でも選考プロセスにおいても、依然として需要が高いのが高学歴 × 成長意欲が高い学生です。成長意欲が高いというのは、ビジネス感度が高いという意味にも置き換えられ、長期のインターンシップや研究等に熱心な学生などが挙げられます。
高学歴採用については、SNSで批判をよく目にしますが(学歴は社会では意味がないなど)、少しズレた意見が多いなと感じます。
大学で学んだことや過ごした時間が全て社会での仕事に活きるかというと必ずしもそうとは言えませんが、ビジネスの土台となるポテンシャルが備わっている可能性が高いことがポイントだと思っています。

一方で、このようなマクロ視点での優秀層マーケットは広がっています。
高学歴 × 成長意欲の高いという定義は、一昔前だと首都圏の上位校の学生が大半でしたが、インターンシップの普及や就活情報の不透明性の是正などで、より多くの地域、より多くの学校に対象が広がりました。

例えば、地方圏の上位校などは、情報が入りづらいため、ビジネス感度や就活への感度が低く、安定志向・地元志向の傾向にありましたが、上記の影響で志向性に幅が広がりました。
また、上位校ではなくとも、成長意欲が高い学生が長期インターンシップなどでビジネスの荒波に揉まれ、思考力の強化やコミュニティの拡張などで上位校に全く劣らない優秀人材として就活に臨むパターンも増えています。

首都圏の高学歴の学生は昔からターゲットとしている企業が多いですが、この優秀層マーケットの拡大に乗じて、「自社ならではのターゲット」を見つけられるかが重要になってきています。

優秀層の就活トレンド

押さえておきたい優秀層の就活トレンドが4つあります。

  1. 優秀層学生の就活スケジュールの早期化・長期化

  2. 優秀層学生の争奪戦の激化、初任給の引き上げの一般化

  3. ジョブ型採用の台頭

  4. 生成AIの登場による就職活動の変化

それぞれ解説していきます。

優秀層学生の就活スケジュールの早期化・長期化

これはすでにご存知かもしれませんが、現在の就職活動は非常に長いです。
私が就活をしていた時は数ヶ月程度で終わっていたのですが、現在は長いと1年半にも及ぶ期間新卒採用が続きます。

1年半続くということは、その年の新卒採用業務を行いながら、その翌年の新卒採用の準備を始めないといけない、あるいは同時並行で進める必要があるということになります。
学生の動きだけでなく、他の企業がどのように動いているかも見ながら、自社のスケジューリングをする必要があります。

優秀層学生の争奪戦の激化、初任給の引き上げの一般化

最近ニュースで見ることも多いですが、新卒入社者の初任給を引き上げている企業が少なくないです。
国として生活費が高騰しているという事情などもありますが、基本的には優秀層学生の新卒採用の激化とどの企業も優秀層学生の獲得に力を入れていることの表れです。

一方で、初任給引き上げは非常に難しい判断です。
その年の初任給を引き上げること自体はできても、既存の社員の待遇はどうするのか、整合性は取れるのか、2年目以降の待遇はどうするのかなど、解決しなければならないことが多いです。
新卒採用を成功させることは大切ですが、組織崩壊してしまっては元も子もないので、慎重に判断しましょう。

ジョブ型採用の台頭

近年の新卒採用で最も変わったのが、ジョブ型採用の普及ではないでしょうか。

ジョブ型採用とは、中途採用と同じように職種や配属先ベースで採用を行う形式のことです。外資系やコンサルティングファームなどでは一般的でしたが、近年は日系・外資・業種問わず積極的に導入されています。

導入を進めている企業は、企業側の事情があるケースもありますが、基本的には優秀層人材の獲得のために導入しているケースが多いです。
ジョブ型採用は近年の優秀層学生の志向に沿っており、企業の魅力だけでなくポジションの魅力でも勝負ができるという点が特徴です。
企業の魅力だけで優秀層学生を獲得し放題という企業であれば、メンバーシップ型で進めるのも良いですが、それだけでは勝負が難しいという企業は魅力的なポジションを用意し、ジョブ型採用を推進してみるのも良いかと思います。

生成AIの登場による就職活動の変化

便利でありつつも、非常に難しい問題となっているのが、生成AI(というよりも生成AIツール)の登場です。

情報収集などがスムーズに行えるようになって学生側の負担が減ることは非常に喜ばしいことではある一方で、ESをAIに書かせるなどで企業側の見極めが非常に難しくなったという側面もあります。

文句を言っても仕方がないので、この時代にあった選考方法などを考えていく必要がありますし、このようなツールを使って企業側の採用活動も効率的になるとポジティブに捉えたいところです。
直近では、このような環境を踏まえて、ESを廃止する企業も増えています。

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